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みんなのうた/SOUTHERN ALL STARS

 「私と結婚したら、浮気する?」
 と美佐子は聞いた。
 裸のままベッドにうつぶせ、頬杖をついていた。
 膝から下をふらふらさせている。
 愚かな女だ。
 「するだろうな」
 俺は、たばこの煙を吐きながら答えた。
 鈍い男だ。
 女は都合のいい約束は忘れない。
 だからといって、正直に答える男を許しはしない。
 「いや!」
 強く哀願するように美佐子は言った。
 「今もしてるの?」
 少し間をおいて、彼女は聞いてきた。
 「してるよ」
 俺は言った。
 「浮気はする。おまえを失いたくはない」
 彼女は大きく吐息をついた。
 こんな理不尽が通るわけはない。


20050506161857s.jpeg
 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆


 「結婚しようか」
 車を高速に乗り入れ、ギアをトップに入れてから俺は言った。
 「まだだめよ」
 亜紀は、恥じらいながら言った。
 若すぎることは確かだ。
 成人式はついこの間のことだ。
 「もう少し遊びたいの」
 彼女は言った。
 「そう・・・・」
 俺はそう言って、話題を変えた。
 しかしそれから、亜紀は急に黙り込み、俺の言葉に反応しなくなった。
 俺は焦り、懸命に話を振った・・・・・
 車が彼女の家に着くまで、亜紀はついに口を開くことはなかった。


 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆


 「そっか・・・・・わかりすぎるのか・・・」
 グラスを目の前に掲げ、利恵は氷を凝視した。
 「そう、俺には君の考えていること、感情の動き・・・それが手に取るようにわかる・・・というより感じてしまうんだ」
 俺は言った。
 彼女とはつき合っているわけではない。
 いい感じなので、これから口説こうかと思っているところだった。
 短く切りそろえた髪を、耳の後ろにそっとかき上げながら、利恵はグラスを口に運んだ。
 「それって、口説いてるの?自慢してるの?馬鹿にしてるの?」
 彼女は言った。
 挑戦的な目で、俺をにらみ、俺は自分の失敗を悟った。
 「強いて言えば・・・口説いてるのか・・な」
 俺は口ごもった。


 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆


 それぞれの日を境に、女達は一斉に俺のもとを去った。
 わずか5日間の出来事だった。
 まるで示し合わせたかのような身の引き方だった。
 地理的にも、人的にも、関わるはずのない女達なのに・・・・


 俺は半年間だけ、禁欲した。
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