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矜持

先日、親戚の人と話していたら、久しぶりに死んだ祖母の話になった。
夫に先立たれ、女手ひとつで10人の子を育てた人である。
その祖母は、戦前に8反歩ほどの水田と、1反歩の畑を借りて耕作していたのであるが、戦後の農地解放のおり、そのままならただ同然で自分のものになった農地を、すべて地主に返還した。
なんてバカなことをした、と言う近所や親戚の者たちに、祖母はこういったという。

 「人様に借りていたものを、世の中が変わったからといって自分のものになどできるか。
  どうしてもほしけりゃ、まともな値段で買うわ!」


と言ったという。

さすが明治女、「あっぱれ」というほかない。

字もろくに読み書きできぬ、無学な女であったが、私はその孫であることを誇りに思う。

日頃忘れがちな「矜持」というものを、彼女は戦後の混乱の中でも見失うことはなかったのだ。
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